代表自己紹介
私は1976年 東京都で生まれ、中学校卒業まで埼玉県で育ちました。
高校時代は山形県にある基督教独立学園高等学校という学校で過ごしました。冬場は積雪が3メートルにも及ぶ 山の中にあり、テレビやゲーム、雑誌などの娯楽は無く、世俗からは切り離された環境でした。 
『読むべきものは聖書・学ぶべきものは天然・為すべきことは労働』
という三つの教育理念を礎に、1学年25人程の人数で、全寮制での教育を行っている小さな学校です。

周りには自然しかありませんから、勉強は授業以外ほとんどそっちのけで、友達と遊んだり、休みの日には登山 やキャンプ、サイクリングをしたり、川で泳いだり。冬場は山スキーを楽しみました。牛舎や畑があったので、 牛の乳を手搾りしたり、米や野菜を栽培したり、食事作りを始め、様々な作業を生徒が当番制で担っていまし た。街育ちでは体験できない様々な事をさせてもらった高校時代の3年間は、自分の人生観に大きな影響を受け た貴重な時間でした。

20歳で高校の同期生と結婚し、妻の故郷である伊那市へ移住。牧場勤務などを経て22歳の時に妻の父親が営ん でいた有賀製材所へ入社。17年間勤務しながら、木材加工を主とし、木材乾燥、原木の買い付け、製材、製品 販売、住宅建築の現場などを経験してきました。今でも市場で買い付けてきた木を製材する時は、思い通りの杢 目が出るのか、良くも悪くも予想を裏切られるのかドキドキします。 

無垢の木の良さは、言葉を並べて伝えるよりも、体で感じとっていただくことが一番わかりやすいです。
そして木は一本一本みんな違います。建材の様に同一性の品質や、安定感はありませんし、施工にもひと手間必 要です。特に日本の木は、傾斜地が多いため、曲がっていたり、捻じれていたり、割れたり、それによって木目 も様々な表情を見せてくれます。だからこそ、適材適所に使用してあげる必要があり、誤った使い方をするとト ラブルの原因にもなってしまいます。そんな木の特性を作る側も、住まう側も理解し、正しい使い方をしていれ ば、日本の木は本当に素晴らしい魅力を持っていると確信しています。

私も木の家で暮らしておりますが、暮らしの中で床が汚れたら雑巾で水拭きしたり、年に一度くらいは梁や柱の 埃を払い、窓枠やサッシのふき掃除をします。どんなに汚れていても濡れた雑巾で拭くと美しい木目と肌触りが よみがえり、時を経るごとに味のある色艶が増していきます。
長い年月を経過しても尚、人を惹きつける社寺や古民家は、暮らす人が必要な修繕を繰り返しながら、手入れを 怠らなかった結果なのでしょう。そんなふうに経年変化を楽しむ事が、無垢の木の家で暮らす醍醐味ではないで しょうか。

早いもので信州での暮らしも25年以上になりました。
若いころから興味を持った事はやってみたくなる性格で10代はツーリング、登山、ギターの弾き語りなどを楽 しみ、20代、30代は、渓流釣り・クラッシックギター、ボーリング、合気道、狩猟、米作りなど、40代からは 養蜂や、海釣りと夢中になりました。動物が好きで、鶏を飼って卵を取ったり、柴犬をメオトで飼っていて、 時々仔犬が産まれるのも楽しみのひとつです。これからもこの大自然に囲まれた信州の地で、木に関わった仕事 ができる事を楽しみ、先代より受け継がれた精神である、無垢の木の素晴らしさを一人でも多くの方に伝えるこ とを、発信していけたらと思っています。 

代表取締役 桐山 竜之介